小学校5年生になって、そろそろ、塾に行かせて厳しく学習指導をさせよう。と考えるご家庭は多いようだ。小学校5年生になると急に入塾希望者が増える。これは、算数の指導が出来なくなるという、親御様のアンケート調査の結果と一致する学年だ。
そして、この学年の後半に「分数の加減」、「円」、「割合」という算数の要ともいえる単元が目につく。ここでは、「円」に注目してみよう。
あまりよくわかっていない評論家が「『ゆとり教育』では、円周率を3.14 ではなく、3.1 で計算させるから学力低下だ」などと説明するが、円周率の値など、学習の本質からすれば3.1 どころか3 で十分だ。なぜなら、この単元では、相似な図形の対応する部分の長さ比が一定であることが初めて登場し、このことを自然に身につけることが最大のポイントだからだ。
相似な図形は、6年生で学ぶ。しかしその本質をつかむには、この円という単元で、その感覚をつかんでいることが重要なのだ。
すべての円は相似である。そして、すべての円の円周は直径に対して一定の倍率になっている。すなわちこの倍率が「円周率」である。だから、直径 ×「円周率」で円周が求められる。
どうして直径×円周率で円周が求められるのですかという疑問に自分で答えを見つけられずに質問するなどは日本の得点結果主義教育の最大の問題だ。こうした疑問を持つことすらさせない日本の教育はいったい何なんだろうとさえ思う。
皆さん、あるいは、お子様たちが通う学校や塾の先生はこうした奥深いところをわかって指導をしているだろうか。塾なんてどこでもいいという考えは間違いであると私は思う。
こうした点数に関係ないところこそ、子供の将来の人格形成に見えない大きな差となって出てくる。東大へ合格したけれどその知識が役立てられないなんてことにならないことを祈るばかりだ。
もちろん子供たちにこんな難しい話はしない。しかし、円周率の本質が自然に身につくように指導する。これが我々プロなのだ。
振り返って、「ゆとり教育」も決してでたらめであったわけではない。むしろ理想が高すぎて、教師が理解できず、実行できなかったということの方が本質ではないだろうか。ゆとり教育の理念が間違いだったとういうわけではない。ゆとり教育は不十分な面があり、成功に至らなかったのだ。
おまけ。ネーミングは悪いと思う。「ゆとり」ではなく「ゆるみ」になってしまった。
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